ホットニュース、2012年3月30日号 No.155 より抜粋
花は心を癒してくれる。さわやかな心持や体をリラックスさせてくれる。
これらの花の効用は花好きにとって花がなくなるとまた欲しくなるように、何と
なく花に癒しの効果があることは知られている。
私は病気の治療にも免疫力を高め、気分をリラックスさせ、優れた効果を生み
出すのではないかとも考えていた。
お年寄りが日常の生活で植物や美しいものに触れることは、ことさら重要だと
思う。
これらのことを科学的、医療的根拠に研究や調査が行われた例は極めて少な
く、データも残っていないのが現実です。みずほ情報総研が国立大学法人千葉
大学環境健康フィールド科学センター(自然セラピープロジェクト)による「花
きに対する正しい知識の検証普及事業」の調査結果が公表された。
「花の癒し効果って本当にあるの?」と言う疑問に科学的根拠を明らかにした
画期的研究結果です。
ばら(切り花)の視覚刺激がもたらす効果をオフィスワーカー、医療従事者、
高齢者、高校生を対象とし人にどのような生理変化を及ぼしたのかを調べた。
①リラックス時に高まる副交感神経活動は29%亢進、②ストレス時に高まる
交感神経活動は25%抑制されることが明らかになりバラの視覚刺激がもたら
す効果が実証されました。
さらに部屋に花のある生活が花のない生活に比べどのような心理的効果を生み
出すのかと言う調査も同時におこなわれました。
花のある部屋では「活気」の気分プロフィールが大幅に増加し、「混乱」「疲労」
「緊張・不安」「抑うつ」「怒り・敵意」などが低下することが分かりました。
部屋に花があることが和やかな気分を増進させ、家庭円満、明日への活力の
増進、花を囲んでの家族の会話も弾む効果が確実に立証されたことになる。
この結果はどの年代や職業にも確実に花に癒し効果がある結果がでました。
そして実験対象者に対して行ったアンケート調査でも、科学的な癒し結果と同様の感想が聞かれた。
花きの生理的効用が花の消費拡大の動機づけとして大いに活用されなくてはならないこと、生活者に知らしめていく活動が重要です。
今回の調査結果は「花は人を幸せにできる」この言葉の科学的根拠が実証され
たと視ていいのではないでしょうか。