ホットニュース、2011年9月30日号 No.130より抜粋
「花の力」
3・11の大震災はあまりにも多くのものを奪い去りました。家族を失い、家を失い、生活に必要な全てのものを失った。
被災地にはまだ3・11から時計が止まったまま一歩も前へ歩けだせない人達も大勢います。
もし自分が被災し命以外の、全てを失ったとしたら、とても前へなど進めないだろうと思う。
津波で家や車や船までもが流され、町中に火の手が上がり、逃げ惑う人達の映像が画面に映し出され、瓦礫の山を見た時には私たちに何が出来るのだろう。
1人の力や花の力などとても及ばない、ジレンマに陥った。
震災から6ヶ月が過ぎ、被災地では少しづつ時計も動き出してきています。
大きなダメージを負った人が再び前に歩き出すには、後ろから支える人、少し押してあげる人が必要です。
更に「花の力」が多くの人に前へ進む大きなインセンティブになっていることを感じています。
陸前高田ルート45の花壇修復のプロジェクトの代表鈴木先生、80歳の高齢と身体の不自由も押して「自分の寿命が縮んでも、一日でも早くきれいな花を植えたい」とがんばってられる。
オープンガーデンの再生に取り組んでおられる吉田正子さんも「もう一度オープンガーデンを作りたい」
お二人とも自分の命以外は全てを失いました。二人の背中を押したのはさまざ
まな支援者の人達ですが、最も大きな力は「花の力」でした。
このお二人に限らず、「花の力」で前へ歩き出した人達に接するたび、「花の力」の凄さに感嘆する。