日本の花文化

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2009 年7 月17 日号 No17

7 月16 日の送り火でお盆が終わりました。
私の住んでいる府中近辺では、旧甲州街道沿いを府中から調布へ向かうあいだ
に7月20 日、7月25 日、8月1 日と5 日ごとお盆が移っていきます。

その昔、養蚕が盛んで、蚕の餌である桑の葉を収穫するのが忙しく、ずれてい
ったのではと言われています。

お盆は明治6年に新暦が採用された時から7月15日と定められました。しか
し東京や北海道、山梨などの一部分だけ新暦になり、それ以外のほとんどの地
域では未だに旧盆8月15日にお盆を執り行っています。

お盆は一年に一回、仏様が自宅に戻ってくる日です。迎え火をたき供物やホオ
ズキ、そしてきれいなお花を飾ります。

お盆にはとりわけ奮発し花や供物、仏様の好物などを供えます。

古くから日本人の生活の中で根付いてきた仏花はつい最近まで花屋で最も大
事な商売と位置づけられてきました。私も少しの間修行した花屋さんで「花屋
の商いの基本は仏花」と教えられました。仏花は仏様に供えるだけでなく、そ
こで生活している人達にも部屋にも賑わいや潤いを持たせています。

日本の仏花はヨーロッパでダイニングやリビングに飾る花の役割も担ってい
ます。仏花を通して花の文化が日本人の生活に浸透していきました。

最近では仏花も含め花の利用が減少していることをあわせ考えれば、仏花の売
り場でも新しい提案が必要に思います。

仏花だけではなく日本古来よりの活け花などの伝統的花の文化の発展にも、
私達は責任の一端を担っています。

日本の風習や習慣の中にはお盆ばかりでなく必ず植物や花が主役や脇役で登場
します。「お月見」や「お彼岸」の花、「お正月の門松」から「七草」、「桃の節
句」から「端午の節句」。

これらは日本人が季節や自然、そして花を生活の中で大切に育んできた証です。
その業界の中で共に働くものとして、お互いこれからも日本古来の風習を大切
にしていきたいものです。