栃木県 栃木大田会バラ生産者様 バラ

栃木県 うつのみや農協バラ専門部・栃木大田会 様

出荷時期:通年

訪問日時:2023年2月4日・5日

生産品目:バラ

今回は、バラの圃場見学に栃木県まで行ってきましたので、そちら「栃木大田会(※1)」の皆さんのバラのようすをご紹介します!

※1 栃木県内で大田市場に出荷のある生産者さんのグループです。

 

お花に詳しくない方でも「バラ」という名前くらいはご存じかも知れませんが、実は栃木県、とっても素敵なバラを作られている生産者さんがたくさんいらっしゃる県なんです。

栃木県は、2020年までの生産量データの平均値では、生産量が全国8位!(※2)ということですが、この順位以上に、品質がいいバラを作られる方が揃っていらっしゃる名産地、という印象です。

※2政府統計の総合窓口(e-Stat)より

 

今回圃場の見学でお伺いしたハウスは、斉藤裕充さん、斉藤武さん、福田佳幸さん、谷田部一夫さん、鈴木敏夫さんでした。(順不同、お伺いした順です)

お忙しい中お邪魔させていただいて、皆さん本当にありがとうございました!

 

最初に伺った斉藤裕充さんのハウスでは、特徴的なのがこの補光の機能を持つLEDライト!

どピンク!!効果よりも初見でのインパクトがすごい!!!

なんだか農地には不釣り合いな感もあるネオンライトみのあるこのピンクライトですが、ビニールの影や立地などの影響で、ハウスの中でも若干他のエリアよりも光量が少ない部分の光を補ってくれる効果があるそうです。

昨年から取り付けたところでもすぐに効果が出ていて、やっぱり生育のスピードや品質が違うと話されていました。

またライトの他にも、ハウス内にはめちゃくちゃ立派なファンが10台設置されており、夏場の温度対策もバッチリ。

今の時期はまだ稼働されていなかったので、5月以降のファンの稼働時期にまた是非厚かましくお邪魔させていただきたいですね……

 

 

 

 

さて、福田さんのハウスでは、ちょうど2日前に植えられた赤ちゃん苗たちが一角に並んでいて、繁るバラの樹木たちの中でなんとも可愛らしいようすでした。

もう2、3日すると、この植えたところから段々下のマットまで根っこが伸びて成長してきて、ガチッと下のマットとくっついていくそうです。

 

 

 

 

こんな土のない環境でお水はどうやってあげているかというと、ここの脇のホースから水が出るようになっているとのこと。

教えていただくと、素人の私は、なるほどなぁ~!と驚く設備が盛りだくさんです。

1回植えると、8年くらいその株を使い続けられる品種もあったり、3年、4年くらいで植え替えをしないと段々お花の成長が鈍くなって、なかなかお花が採れなくなってしまう品種もあったりと、バラの品種によっても色々な品質を持っています。

作る上で、やっぱり、長所・短所があったり、個性があったり……

それでもお顔の可愛いバラを育てる!丈夫なバラを育てる!という熱い気持ちと、育てるバラを丁寧に丁寧に扱って守る技術と備が、それぞれのハウスのようすから伝わってきました!

 

さてさて、ハウスの様子だけで興奮冷めやらぬ私ですが、肝心なバラの画像を見せてくれよという皆さんの声にお答えして(?)、今回伺った生産者さんで作付けされているバラを、4種類だけご紹介させていただきますね♡

🌹アマダ

大輪の赤黒品種といえば代表的な品種です。

ただこれからの時期、赤いバラは特に「紫外線」に弱いらしくって、いわゆる人間みたいに日焼けしやすいタイプがいるようなんですよね。

なので、生産者さんたちも赤バラのハウスの上には特に気を使って、UVカットのビニールを貼ったりしているんだそう。

こういった細やかな気配りが、バラの美人度を上げてくれているんですね♡

(斉藤武さん)

 

🌹ホワイトマスターピアジェ

こちらは香りの良さで有名な「イヴピアッチェ」の枝変わり。

香りはイヴピアッチェそのままのとってもいい香り。少しクリーム色がかった白がとても上品です。

なかなか白いバラを手に取る機会もそんなにないかもしれませんが、香りも含めて是非楽しんでいただきたい品種です♡

(斉藤裕充さん)

 

🌹クリスタルドレス

淡~いピンクベージュが唯一無二で可愛いですよね。いや、可愛いのですが…!作られている福田さん曰く、「うどんこ病」というバラの病気にめっぽうかかりやすい品種らしく、「うどんこ病」の出てしまった白い斑点の葉っぱを見るとイライラする~!!っとおっしゃっていました。

可愛い品種だからこそ病気に弱いというのはもどかしい部分ですが、そういったウィークポイントを含めて、じゃあどの品種を作る!?と選定するのも、生産者さんにとっては本当に難しい作業だなあと感じました。

そうやって悩みながら「これを作るぞ!」と決められた品種が市場に流通しているわけですから、それだけでも、もともと特別なオンリーワン―――どのバラも、生産者さんの想いの乗った1本1本なんですよね。

(福田佳幸さん)

 

🌹スウィートフロウ

個人的なイチオシ可愛い品種。この変わったヒラヒラな咲き方は、一体全体どういう仕組みで生まれるんでしょうね…♡

店頭で買っていっていただいたお客様からは「お花のもちが良くて好きです!」と言ってもらえることもあり、買われた先のお客さんのご自宅でもきっと長く愛でてもらえる素敵な品種なんだと思います。

(石川遼太郎さん)

 

今回お伺いした栃木大田会さんでは、お父様の代からバラを作られていて、今は息子さんも就農されて2代目で頑張っています!という生産者さんも何人もいらっしゃって、その方たちがお父さんを超えるべく品質の良さを探求してバラ作りをされている様子もたくさん見せていただきました。

やっぱり高齢化も生産者さんの中で避けては通れない問題ですが、こうやって世代交代して綺麗なバラを作り続けてくれる方がいらっしゃるのは、本当に頼もしい限りですね!

是非店頭でも「栃木産のバラ」を見かけた際は、生産者さんのハウスまで思い出して楽しんでいただけると嬉しいです。

板橋店 かりや

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