「まっ、想定内だな」
幼馴染の幹事に誘われた久しぶりの合コン。数合わせなのは知っていた。
期待していないといえばウソになるけど、自己紹介の時にすでに完敗。
「もうすぐ三十路のO型かに座。彼女いない歴3年。(本当は10年)職業イラストレーター。」
そんな僕に対してのライバルはこんな感じ。「商社、外資、外資、弁護士、医師」。
年齢は、恐らくAKB指原世代。前田世代の僕よりかなり「ヤング」・・・。
幹事にそっと会計を済ませ、1人だけ退席。「宴もたけなわ」気付く人もいない。
一応今日の戦利品は3つ。①推メンの好きな色は黄色。②意外と近所に住んでるらしい。③無茶もしなけりゃ傷も浅い。もっとも傷は浅いけど、得るものもない。
「それほど酔ってないし歩いて帰ろ。急いで帰る理由もない」電車で1駅分の1人旅。
途中、お腹を空かせた野良猫にお菓子を買い与え、電柱に寄りかかる酔っ払いの背中をさすり、赤信号では立ち止まって空を見上げた。「今日も星がきれいだ、明日も晴れるな」独り言が、寂しく顔に降りかかる・・・。
「あれ?あんなところにお花屋さんなんてあったっけ?」
ショウウィンドウに飾ってあるお花を見て、推メンを思い出した。黄色が好きって言ってたっけ。
可愛いながらも個性的な黄色の小花。名前はイエローペグモ。どこか存在感っがあって、媚びてない感じもあの子に似てる気がした。
「すみません、これ自宅用に包んでいただけますか?」言いかけた途中、後ろからの声が重なった。
「プレゼント用に包んでいただけますか?」
「私、ずっと後を付けてました、なんとなく気になって。お話ししようと思ったら帰っちゃうし。」
猫好きな彼女は、信号を守る僕に好感を持ったらしい。「なんか安心してデート出来そう」
らしい。酔っぱらいは単なる人助けだったけど。
「ご近所さんなんですね。もう少し、一緒に歩いてもいいですか?」
右手に黄色い花束を持った彼女が隣にいる。
このシーンをイラストにして彼女に送ることにした。アドレスもゲット。
「この展開は、想定外だな。」
~イエローペグモ~
ポンポンとして可愛い咲き方ですが、各自、自由な立ち位置で、エアリーな印象も。
空間によっては主役になれる花材ですね。素敵な週末の窓辺にいかがでしょうか?
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