昨日と変わらない朝が来る。
解ってはいるけれど、つい、やってしまう2度寝。
バタバタと身支度を済ませ、簡単な朝食のあと学校に向かう。
少し寝ぐせが気になるものの、「まー、ちょっとしたことだ」
「今日は学校に着くまでに5人か。昨日より少し少ないな」
電車とバスを利用して約40分。これが学校までの所要時間。手紙が2人、そして多分雑誌の記者さんが1人。残りの3人はいつのも子達。
父がドイツのベルリン。母が京都。父方の祖母がインドのデリー。そんなミックスの家系から生まれたのが僕で、うまい具合に良いとこ取りが出来た。
たいして話したこともないのに「お付き合いしたい」そんな手紙を毎朝貰う。モデルの仕事の誘いも少なくない。ルックスなんて「ちょっとした事なのに」
そんな毎朝の雰囲気がここ最近変わってきた。いつもより早起きをして入念な身支度。朝晩のシャワーに2度の洗髪。ドライヤーは頭皮に優しいナノイオン。
玄関のドアを開ける前に最終チェック。まっ、悪くない。
後ろから聞こえる小走りの足。「今朝の1人目か」そう感じながら笑顔の準備。ふと、その足音が僕を通り過ぎてゆく。
電車に座りスマホをポケットから取り出す際に感じた視線。ゆっくりとその視線の方に視線を移す。忘れないのは笑顔の準備。
視線の先にいたのは初老の男性。彼が見たかったのは僕の背面の広告だったらしい。
電車を降りプラットフォーム越しに見えるいつもの3人組。毎朝線路越しに挨拶をしてくる可愛い子達だ。そんな子達も最近では素通り。
ケラチン硬質タンパク質で形成された3層構造で出来ており直径0.05-0.15mmで約10万本。髪の毛の正体だ。
父親の遺伝なのだろう。最近では、頭頂の薄さに反比例しもみ上げから顎下までの髭が濃くなり、「騙し絵」化が進んできている。そう、剥げてきている・・・。
頭髪の有無なんて、「ちょっとした事なのに…」
ふと通り過ぎた花屋。あれ、こんなところにお花屋さんなんてあったっけ?
ふと視線を感じ振り向く。笑顔の準備は、もういいか…。
プライスタグには【ヘアー】。なんとなく感じる親近感。
「うちに連れて帰るのはお前が初めてだぞ。」
そう呟いてレジへ向かう…。
すみません、ヘアーで繋がるこんなエピソード。
昔の同級生のイケメンが激変していたのを思い出しました(笑)
世の中、ちょっとしたことが大事だったりしますからね。
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株式会社フローレ21葛西店 長友