大輪のカーネーション、額が割れそうな位花が大きいです。
ちょっとした、芍薬にも負けないくらい大きいです。
カーネーションなので花持ちもよいですよ。
結局、今日も一日中家の中。外出のために丁寧に身支度もしたのに。
四角く区切られた小さな空が続くこの大きな街に越してきて、まだ数日。
友だちも居ない。
「だって、一歩も外に出ないんだもの、お友だちなんて出来ないわ」
母さんは言うけど、まだ何となく不安・・・。
ふと見上げた時計。母さんが帰ってくるまで、まだ少し時間がある。
ちいさな勇気を振り絞り、そっと外に出る。
夕日に染まった風の匂いは、この街もあの町も一緒だ。
たくさんの車が走る大通りを避け、住宅街を散策。
生け垣や塀越しに覗く家々にはお友だちになれそうな子たちもたくさん居る。
なんとなくこの街を好きになれそうな気がした。
あっ、あのお花、見覚えがある。
花屋の店先で風に揺れていたレースフラワー「ダウカスボルドー」。
私の育った町にはたくさんの小さな畑があり、そこここに咲き誇っていた。
畑に寝転んで、この花越しにみあげる空。昼間なのに星がみえるような景色が好きだった。
まだ私が小さかった頃、母さんが飾っていたこの花を誤って食べてしまい、
とても叱られたのを思い出す。叱られているのに不思議と温かく感じられたのは、
母さんの愛情が感じられたからだったと思う。今となっては良い思い出だ。
母さんが覚えているかは分らないけど・・・。
ふと気が付くと、私の影がさっきよりも大きく伸びている。
「もうすぐ日も暮れる。母さんも帰ってくる頃だし、お腹もペコペコだ。」
「あっ、母さんだ!」
遠くから聞こえる馴染みのある足音。音のするほうへ一気に駆け寄る。
「あら、今日はお散歩に出かけたのね?じゃあ、お腹も空いたでしょう?帰ってご飯にしようね。
そうそう、あなたの好きなこのお花覚えている?そこで買ってきたの。でも今度は食べちや駄目よ。」
「ニャー!!!」
~ダウカスボルドー~
福岡県 山田さんのレースフラワー。エアリーでありながらシックな雰囲気の花材。
存在感はもとより、しっかりとしたボリュームもきっと満足行くと思います。
ちなみに我が家の猫たちも、草花を飾ると翌朝には食べた形跡が・・・。
困ったものです。
本日ご紹介した「ダウカスボルドー」のお問い合わせ、
またはその他「お花の仕入れ」についてのお問い合わせは、
株式会社フローレ21
葛西店
TEL:03-5659-8750
長友までお願いします。
ピンクジンジャー
沖縄県 石垣熱帯切り花農園
夏の到来を感じさせる
鮮やかな赤い苞が特徴なレッドジンジャーですが
今日はピンクジンジャーです
緑の葉が花(苞)を引き立てますね
力強さ漲り感があり猛々しさもあるレッドと対して
ピンクは優しさや洗練されたフェミニンなイメージがありますね
そのままトロピカルなアレンジに用いても良いですが
和風な生け花や活け込みにも合いそうですね
ハワイ島で生育する大きいレッドジンジャーを”ジャングルキング”と呼ぶのに対し、ピンクは”ジャングルクィーン”と呼ぶらしいです。
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「まっ、想定内だな」
幼馴染の幹事に誘われた久しぶりの合コン。数合わせなのは知っていた。
期待していないといえばウソになるけど、自己紹介の時にすでに完敗。
「もうすぐ三十路のO型かに座。彼女いない歴3年。(本当は10年)職業イラストレーター。」
そんな僕に対してのライバルはこんな感じ。「商社、外資、外資、弁護士、医師」。
年齢は、恐らくAKB指原世代。前田世代の僕よりかなり「ヤング」・・・。
幹事にそっと会計を済ませ、1人だけ退席。「宴もたけなわ」気付く人もいない。
一応今日の戦利品は3つ。①推メンの好きな色は黄色。②意外と近所に住んでるらしい。③無茶もしなけりゃ傷も浅い。もっとも傷は浅いけど、得るものもない。
「それほど酔ってないし歩いて帰ろ。急いで帰る理由もない」電車で1駅分の1人旅。
途中、お腹を空かせた野良猫にお菓子を買い与え、電柱に寄りかかる酔っ払いの背中をさすり、赤信号では立ち止まって空を見上げた。「今日も星がきれいだ、明日も晴れるな」独り言が、寂しく顔に降りかかる・・・。
「あれ?あんなところにお花屋さんなんてあったっけ?」
ショウウィンドウに飾ってあるお花を見て、推メンを思い出した。黄色が好きって言ってたっけ。
可愛いながらも個性的な黄色の小花。名前はイエローペグモ。どこか存在感っがあって、媚びてない感じもあの子に似てる気がした。
「すみません、これ自宅用に包んでいただけますか?」言いかけた途中、後ろからの声が重なった。
「プレゼント用に包んでいただけますか?」
「私、ずっと後を付けてました、なんとなく気になって。お話ししようと思ったら帰っちゃうし。」
猫好きな彼女は、信号を守る僕に好感を持ったらしい。「なんか安心してデート出来そう」
らしい。酔っぱらいは単なる人助けだったけど。
「ご近所さんなんですね。もう少し、一緒に歩いてもいいですか?」
右手に黄色い花束を持った彼女が隣にいる。
このシーンをイラストにして彼女に送ることにした。アドレスもゲット。
「この展開は、想定外だな。」
~イエローペグモ~
ポンポンとして可愛い咲き方ですが、各自、自由な立ち位置で、エアリーな印象も。
空間によっては主役になれる花材ですね。素敵な週末の窓辺にいかがでしょうか?
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