2017年6月23~24日の2日間、NYでは2度目の開催となる「Show the flore in NY 2017 vol.2」を開催しました。
日本国産花きの周知を高める目的で活動を続けるshow the flore、今回は「日本の初夏」をテーマに日本の夏の花をNYへ送りました。
イベント会場は、NYマンハッタンにあるスタジオ「28 on 27 studios + Event Space」。場所はNYのフローリストが利用する花市場のほど近くです。
さて今回のスケジュールは6月21日-22日が準備日、23日-24日が開催当日。当初、航空便に遅延があり、花の到着が1日遅れましたが、準備日には良好な状態で花も届き、無事に準備もスタートしました。
今回NYに送った花は、日野洋蘭園 様のミディファレノプシス、中藤洋蘭園 様のサラセニア、オーキッド各種そして竹間園芸 様のクレマチスなど。
東京でも人気が高くなってきたサラセニアや、安定した品質に定評のある日本国産のラン、日本人の繊細さが映し出されるクレマチスなどの草花を中心に、2人のデザイナーの手により、徐々にデザインに組み込まれていきます。
デザイナー 梶谷奈允子 氏
デザイナー 岡寛之 氏
準備期間中、この日のために駆けつけてくださったフローリストのエコーさんもアシスタントに入りサポートしてくださいました。
滞りなく進んだ準備を経て、いよいよ当日です。
今回は会場が花市場からほど近いこともあり、市場での仕入れ帰りのフローリストにも多くご来場いただければと、開場時間は9時に設定しました。これが功を奏し、天候にも恵まれ、開場からほどなくして花関係のお客さまが足を延ばしてくださいました。
また前回ご来場いただいた日本人の方もご来場が相次ぎ、嬉しい再会もみられたようです。
窓から差し込む光を受けて、花からは呼吸までが聴こえるよう。
熱心に見入るお客様のご様子
クレマチスとドウダンツツジの枝。静と動が行き交うデザインは岡氏の作品。
こちらも岡氏の作品。日野洋蘭園さんのミディファレノをはじめとした、花と白い紙器のコントラストが美しいプレゼンテーション。ひとつひとつ覗き込むたびに、花の魅力を再発見させてくれます。
両脇にはツゲの木でつくられたオブジェ。こちらも岡氏によるもの。
今回のサブテーマ「日本の初夏」を最大に美しく魅せてくれた、オクラレウカとトクサの緑が織りなす直線美。
このオクラレウカのデザインをバックに、手前にはトクサを敷き詰めたテープルを置き、そこでデザイナーの梶谷さんが緑茶をたて、お客様におもてなしをしてくださいました。
京都からお取り寄せをした季節の干菓子とともに。鉄色の黒、トクサの緑、干菓子の淡色。随所に日本の夏景色が映し出されます。
懐紙には落款も押すこだわりも。
梶谷さんのきめ細やかなおもてなしの心は、お客さまにも大好評でした。
こちらは梶谷氏のデザイン。「生きている」をテーマにした世界観は、生のウツボカズラと、ドライのウツボカズラ、
ランの花、ランの根をつかい、それぞれの「生」をダイナミックに表現。
開放的な会場にはソファも置かれ、お客さまも座ってお話ができました。在廊時間も20~30分と、前回に比べ皆さまゆったり過ごされているのが印象的でした。
オランダのプロダクトFIDRIOの花器もディスプレイに貢献。美しい吹きガラスが織りなす世界観とサラセニアの個性が相まって、ユニークなコーナーに。
NYでは2回目の開催でしたが、2日間でのべ150人ほどのご来場をいただき、おかげさまで今回も大成功にて終えることができました。日本の花の生命力、美しさは、きっと多くの人の心に届いたことと思います。これからもフローレ21は、そんな花がもつパワーと花がもたらす幸せを伝え続け、つなげていきます。
さいごに、お忙しい中ご来場いただいたお客様、また終始ご協力いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。