人の記憶とはなんともいい加減な物だろう。
個人差もあるのだろうけど、私と場合とにかく良い方に良い方にと何度も上書きされているようだ。
秋分の日の連休にあやかって執り行われた幼馴染の結婚式。
特に観光名所やご当地グルメがあるわけでも無い私の故郷。こんな理由がなければ、帰省する機会も少ない。
誰が言い出したのか、「せっかくだし」という事で、結婚式の二次会が、いつの間にか同窓会となっていた。
特に期待もしていなかったが、担任と区別がつかなくなった当時のヒーロー。
マドンナと呼ばれていた彼女も、オペラ歌手のような体型で子供は5人だそうだ。
私も傍から見たら似たようなものかもしれないな。
なんとなく外の空気に触れたくて出た会場のベランダ。
「よっ、久しぶり」
なるほど、君はこうなったのね。
中学の卒業間際に転校してきた帰国子女。
南アフリカのヨハネスブルグからやってきた彼は、英語とフランス語そして片言の日本語が話せるエキゾチックな顔立ちの男の子だった。
まー、典型的な私の片思いで、悲劇のヒロインの記憶がよみがえる・・・
「変わってないね、相変わらずいじめっ子なの?」
そう言って笑う彼は、こちらが恥ずかしくなるほど素敵になっていた。
「何よ、いじめっ子はそっちでしょ。」
「いやいや、日本語が話せない僕に変なあだ名をつけて笑ってたのはそっちでしょ?」
そんなこんなで始まった、お互いの昔ばなし大会。
実は惚れていたのは彼のほうで、相手にしなかったのは私のほうだったらしい。
プレゼントしたと思っていたバレンタイのチョコも実際は逆で、海外の習慣に倣って彼から花束を貰っていたらしい。
「せっかく帰国する父に頼んで持ってきてもらったのに、こんなの可愛くない」
って返したよね?。
私ってひどい。。。
「さて。はいどーぞ、20年目のリベンジ。久しぶりに君が来るって聞いたからさ。これ、20年前のバレンタインと同じものだよ。時期は違うけど受け取ってくれる?」
「むー、でもやっぱり可愛くないから遠慮しとく。その代わり、私があげたと思ってたチョコレートの代わりにこれからディナーでも行かない?さっさとここを抜け出して」
こんなベタなデートも、ここ(故郷)ではありかな。
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