チョコレートコスモス-Weekend Flower-

いつもと変わらない、他愛もない話から生まれた小さな喧嘩。顔を見て話せない分だけ仲直りが難しい遠距離恋愛。

「今回はどのくらいかかるんだろう。」前回は関係修復まで約1週間、2キロは瘦せたかな。

「家にいても気が滅入るだけだし。」行き付けがあるわけでもなく、とりあえずInstagramでUpされていた近くのバーに向かう。

経緯はうまく思い出せないけど花の話になった。「僕は黒い花が好きなんだ」隣で飲んでいた彼がそう言った。

「何かに染まることを許さない強い意志を感じる」というのが理由らしい。流暢に話すフランス語に若干訛りが残る彼は移民2世。軍属の彼の話しは多岐にわたり興味深く、人としても惹かれた。何よりもフランス人特有の変な理屈もバーなら心地よい。恋人とのつまらない喧嘩もいつしか忘れていた。

「もしよかったら、このまま朝食まで付き合わないか?」。特に断る理由もなく、何かに乾杯した。

恐らく彼の浴びるシャワーの音だろう、遠慮がちに目をまさす。ふと視線を移すとダイニングに黒い花、チョコレートコスモス。花言葉のは確か「恋の思い出」。

玄関を出ると太陽がまぶしい。僕はまだ現状の整理が付いていないけど、世の中は何事もなかったように普通に動いている。こんなもんなんだろうな、世の中って。

「コスモス・ホットチョコレート」

なんとなく、急に夏に置いて行かれた感のある今日この頃、少し消化不良ですね。そんな中、北海道からコスモスの知らせが届きました。週明けは少し暑くなるようですが、着実の秋の気配、感じますね。

※そうそう、昔の友人が言っていたことを思い出しストーリー仕立てにしてみました。。。

株式会社フローレ21

葛西店 長友

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