Weekendflower-ムーンワルツ-


朝の目覚し、なんの断りも、遠慮もなく鳴り始める。

時計を見ると「06:00」とデジタル表記。容赦の無いデジタルは朝にもってこいの代物だ。隣で寝ている大きなあいつが邪魔で、少し頭をもたげないと見えない時計も、今朝はすんなり見えた。

シャワーを浴び、すっかり目覚めたはずなのに、洗面台の鏡に写る私は、左半分を残して歯ブラシを咥えている。

左利きのあいつは、もう居ないのに。

今朝は、週に一度の不燃物のごみ収集日。Amazonがプリントされたダンボール箱や空いたワインのボトル、重くはないけど、ただかさばるペットボトルの数々。3階のにあるこの部屋から集積所までは、長い道のりだ。

これもあいつの担当だったのに。

今でもたまに思い出す。なんの前触れ、脈略も無くふっと思い出す。

あいつが居なくなってから、もう、結構な時間が経つと言うのに。

 

結婚したい私と、ただ夢を叶えたいあいつ。お互い嫌いで別れた訳ではなく、そんなタイミングだったんだと思う。

ただ、そのタイミングが絶妙だったからなのか、なんとなく清々しい気持ち。ただ、ふとした時に感じる、居ないことでの違和感はノスタルジーなのかもしれない。

そんな感じだから、母の勧めで会うことになった今週末のお見合いも、少し楽しみにしている。

「お見合いってさ、好きなところも嫌いなところも無いまま、お互い真っ新なところから始まるでしょ?まー、宝探しみたいなもんで楽しいわよ。」

お見合い結婚の姉がそういう。

 

会社帰りの電車の中。思ったより遅くなってしまった残業のせいで電車に乗る人はまばらだ。普段は座れないベンチシートに深く腰掛け、何気なく見上げた週刊誌の中吊り広告にあいつが居た。

「民間人初の月面旅行へ。有名アーティストと新しい恋人と。」

そうか、あいつ夢、叶えたんだね。そう思ったら少し笑えた。

電車を降り家路に向かう道すがら、まだ灯のついているお花屋さんに寄り1輪だけお花を。

名前は「ムーンワルツ、月での舞踏」。

「いつか月に行きたいんだ」

おめでとう、貴方の夢はかなったのね。

次は私の番だ。

 

こんにちは。

「あいつ」は、本当に月に行けるのでしょうか?笑

さて、アプリコットな中心部分、何となく月の色にも見えますね。

JA秋田本所のムーンワルツ。優しい色合いです。

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